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親地連 第21回全国交流集会参加報告

0月14(土)15日(日)「今こそ、ことばを力に!」というテーマのもと、2日間に渡り開催された親子地域連絡協議会の全国交流集会に参加した。

初日は広瀬恒子代表と落合恵子氏の講演があり、広瀬代表(『子どもと本―平和と自由あってこそ』)の話の中では、現在公立学校間において読書、本に関する格差が生まれていること、その学校がどのように本を捉えているかにより児童、生徒の読書活動に違いが生まれてきているという指摘があり、まさにその現場で勤務する自分自身も役割の重要性を再認識した。『どの子も本が好きな気持ちがある、読めなくても本を好きになりたいという気持ちを持っているのだ』と言う言葉が非常に印象的であった。これもまた、自分の胸に刻み、日々児童と関わりたいと思った。

落合氏の講演では憲法、民主主義のこと、長田弘さんの「詩 ふたつ」等から言葉の力に触れられた。「心は毎日触れている言葉でつくられる」この一言も強く心に残った。

2日目は「平和」「子育てと絵本」「読書ボランティア」「学校図書館」「多様性と子どもたち」という5つの分科会があり、「学校図書館」分科会では、生きた学校図書館をめざす会川崎の小林さんによる川崎の学校図書館の報告があった。同市では長年市民による学校図書館に司書を望む活動がされてきた。そして学校図書館法改正後に市により学校司書配置モデル校事業が開始されたが、それは市民の望む専任、常勤の学校司書配置ではなく、小学校では13時間で150日まで(1日6時間も可)、不足の部分はボランティアが補うという現状報告であった。横浜からは、学校図書館を考える会・横浜の事務局によって、司書が2016年に市内全校に配置された経緯、現在の待遇(司書資格が問われず、週29時間以内年間175日以内など)が報告された。鎌倉市については(小学校月12日、17時間勤務、中学校は月4日)コンピュータでのシステム化がされていない事などの現状を報告した。同分科会では、神奈川県内市町村の学校図書館職員配置の資料も配布され、一覧で県内の状況詳細も把握できる良い機会であった。

午後からは東京の杉並、世田谷、練馬区、岡山、徳島、富山、栃木、埼玉など全国の参加者から生の声を聴く機会となった。民間委託された学校図書館の弊害、地域市町村により待遇の違いを知り、共感、落胆、感心の入り混じる時間となった。日頃から市内でも学校図書館専門員同士が交流する事が少ないが、県内の他の地域、全国の学校で同じような思いを持つ人々と時間を共にし、交流できた大変貴重な時間であった。